銘菓共励会の歴史

◆源流は近藤県知事の戦時特配

神奈川県銘菓共励会は、発足以来50年・半世紀の歴史を印したが、その起源はそれよりも尚数年以前に溯る。


第12回全国菓子大博覧会の様子

第二次世界大戦が始まり、無資源国の日本はあらゆる物資が不足していた。 そのため統制令が布かれ、軍用物資以外は悉く消費が制限された。 当時の神奈川県知事・近藤壌太郎氏は、県内の産業において伝統的な文化・技術が原材料不足のため 衰退しつつあるを憂い、各方面にわたり対策を講じたが、特に困窮の度の強い製菓業界に対しては 戦時特配として最小限の原材料の配給を行い、伝統の製菓技術の維持温存を図った。


写真:第12回全国菓子大博覧会(横浜菓子博)会場のフライヤージムに於ける記念撮影。 右から2人目・内山岩太郎県知事、左から小宮四九会長、平沼亮三横浜市長、中央は米軍関係者

内山前県知事への感謝の集いの様子

戦後においては県知事は公選制となり、官選の近藤知事から民選の内山岩太郎知事へとバトンタッチされたが 内山知事は前知事の施策を踏襲、昭和24年に製菓業界の有志が行なった知事陳情に対して神奈川県独自の指定銘菓制度を制定した。


写真:内山岩太郎前県知事の退任後、在任中のご高配を感謝して、『集い』の席を設けた。

◆初の銘菓指定証交付

第3回銘菓店で会場を視察されるご一行。

第一回の神奈川県指定銘菓審査会は野毛の迎賓館で開催され、審査出品のうち32点が合格、昭和25年11月10日、初の神奈川県銘菓指定証が授与され、この32名が神奈川県の施策に呼応して「会員相互が共に励む」との意を表した。

会名・神奈川県銘菓共励会を団体名に決め、神奈川県知事を名誉会長に推戴し以来研鑚に励み、今日に至っている。


写真:第3回銘菓店で会場を視察されるご一行。左から高松宮殿下、小宮四九会長、高松宮妃殿下、内山県知事。

◆第12回菓子博(横浜菓子博)で名声全国に轟く

和菓子の手作りをご覧になられる高松宮妃殿下。

写真:和菓子の手作りをご覧になられる高松宮妃殿下。

神奈川県銘菓共励会の存在を全国に知らしめたのは、横浜で第12回全国菓子大博覧会が開催されたことによる。

全国菓子大博覧会は、昭和14年4月に九州・大分市で第11回が開かれてからは大戦のため途絶えたまま、戦後の退廃の気風に翻弄されて中断され、復興がおぼつかなかったが、横浜を中心とする神奈川県内の菓子業界は、県内が一丸となって全国の同業者に呼び掛け、更に神奈川県当局も共催して大成功を収めた。

第21回全国菓子博覧会受賞式の様子

全国菓子大博覧会は菓子業界のオリンピックとも称され、横浜菓子博は戦後初の開催で、敗戦7年後の昭和27年5月20日より30日までの11日間、米軍施設体育館フライヤージムなどを借用して開催した。

第12回全国菓子大博覧会へは神奈川県銘菓共励会コーナーが設けられ、その出品の品格の高さが大いに評価され、名声を轟かすとともに第12回全国菓子大博覧会の正副会長に神奈川県銘菓共励会の小宮四九会長、山田政一副会長が就任しており、いやが上にもその名が轟いたのである。


写真:銘菓共励会会員は、全国菓子大博覧会に毎回出品し、全員が高位の無鑑査賞を受賞している。

◆銘菓展を開催し県民にPR

銘菓展の会場風景。

神奈川県当局の肝入りで、県、銘菓共励会、県菓子工業組合の三者により神奈川県名菓展会が組織され、昭和36年5月、港に近いシルクセンターで第1回神奈川県名菓展が開催された。

名菓展は、一般消費大衆に無料開放され、工芸菓子も多数展示されて高い評価を受け、これにより神奈川県指定銘菓及び銘菓共励会の存在は広く県民の知るところとなり、また神奈川県指定銘菓への登竜門として、菓子の審査出品が多くなり製菓技術の向上に大いに資するところとなった。


写真:銘菓展の会場風景。工芸菓子の見事さに見とれている入場者。


第2回神奈川県名菓展は、昭和39年3月、横浜高島屋デパート催事場を会場に開かれ、満員の盛況を呈し、知名度は一段と高まった。

第3回神奈川県名菓展は、昭和41年10月、横浜駅西口ダイヤモンド地下街商店街の一角で開催、高松宮、同妃両殿下をお迎えして話題となった。

以降、神奈川県名菓展は第9回までは横浜駅西口ダイヤモンド地下街商店街の一角で、第10回からは横浜駅西口相鉄ジョイナス4階ヤング広場を会場とし隔年開催となった。第18回神奈川県名菓展からは、横浜高島屋デパート催事場で開かれる神奈川県物産展と併催の形で催すこととなった。

◆県の観光行政の一翼を担う

また、神奈川県の要請により、県が主催する物産展に指定銘菓コーナーを設けて出店展示し、県の観光行政の一翼を担った。

この開催地は、全国主要都市各地に及び、遠くは米国ハワイでも開いている。

歴代名誉会長・会長

  • 初代名誉会長 内山岩太郎
  • 第2代名誉会長 津田文吾
  • 第3代名誉会長 長洲一ニ
  • 第4代名誉会長 岡崎洋

  • 初代会長 小宮四九
  • 就任期間 昭和25年11月~昭和49年2月
  • 第2代会長 山田正一
  • 就任期間 昭和49年3月~昭和53年10月
  • 第3代会長 岡田茂平
  • 就任期間 昭和53年11月~平成元年4月
  • 第4代会長 山口富次郎
  • 就任期間 平成元年5月~平成3年3月
  • 第5代会長 山本徳太郎
  • 就任期間 平成3年4月~平成13年4月
  • 第6代会長 菊池英雄
  • 就任期間 平成13年5月~