＜足柄エリア＞「釜炊きごはん・発酵料理」×「日本酒」

茅葺き屋根が印象的な「あしがり郷　瀬戸屋敷」は、江戸時代にこの地域の名主だった瀬戸家のお屋敷。300年ほど前に建てられ、広い土間、囲炉裏、井戸、水車などが、当時の農村の生活や文化を伝えています。
約1800坪の広大な敷地には、開成町の花であるあじさいのほか、紅葉、桜など、四季折々の花・木々があり、屋敷の外には、どこか懐かしく感じる里山の風景が広がっています。
瀬戸屋敷では、この趣ある空間を活用し、この場所でしか体験できない昔懐かしい体験コースを開催しています。なかでも人気なのが地元・開成町のお米を屋敷の釜戸(かまど)で炊く体験。発酵料理と地元の老舗酒蔵「瀬戸酒造店」で醸造した日本酒とのペアリングも一緒に楽しめます。国内外から観光客が訪れ、足柄の魅力を味わっています。

●あしがり郷瀬戸屋敷からのメッセージ…副館長　川口勇作さん
お米を洗い、火を起こし、釜戸でご飯を炊く。いまの日常では、なかなか体験できないこと。開成町は水が美味しいので、お米も野菜も味が違います。発酵料理は、敷地内の農産物直売所に並ぶ、地元農家が直接納品した旬の野菜を使いますので、毎日違うメニューを提供しています。「ご飯が美味しかった」「居心地がよかった」など何でもいいですので、何か一つ感動していただき、ぜひ違う季節にまた違う感動を味わいに来ていただきたいと思っています。

瀬戸酒造店は、慶応元年（1865 年）創業の老舗。1980 年に自家醸造を中断していましたが、2018 年から醸造を再開。復活して2年目からはフランスの「Kura　Master」をはじめ国内外の賞を連続受賞している実力派の酒蔵です。
創業当時から受け継がれている蔵付き酵母と地元の米で醸した「酒田錦」。開成町の花・あじさいから抽出した酵母菌をつかった｢あしがり郷（ごう）｣。伝統的な日本酒の造り方に柔軟な発想で多彩な味を作り出した「セトイチ」と3つのブランドがあります。
ネーミングにもこだわり、旧友とじっくり飲みたい「はるばる」、ロマンチックな夜に大切な人と飲みたい「月が綺麗ですね」などシーンや料理にあわせた飲み方を提案しています。
常時22銘柄を用意されており、選ぶ楽しみがある反面、選びきれずに困るという贅沢な悩みも!

● 瀬戸酒造店からのメッセージ…企画営業　奥津一樹さん
2024年6月から敷地全体を「SakeTerrace（サケテラス）」と名付け、ふらっと来て、気持ち良く飲んで、「また来たい」と気持ち良く帰ってもらえるような場所づくりを目指しています。醸造所は蔵見学も可能（要予約）ですし、直売所で買ってもらったお酒を、すぐに開けて皆さんでテーブルを囲んで楽しんでいただけますし、土日限定でキッチンカーがありますので、おつまみとのペアリングも楽しめます。

開成町のブランド「弥一芋（やいちいも）のきぬかつぎ」×日本酒「風の道」
「きぬかつぎ」は醤油麹と、抹茶塩をかけた2種類。麹は瀬戸酒造店の麹、抹茶は開成町のオリジナルブランド快晴茶を使用し味の変化が楽しめます。あじさい酵母で造られた「風の道」は、日本酒というよりワインに近い爽やかなフルーツのような味わい。里芋のホクホク感、やさしい甘みにベストマッチ。

バターナッツかぼちゃとエノキの味噌炒め×日本酒「酒田錦」 
バターナッツかぼちゃはもちろん開成町産、エノキと一緒に味噌炒めされて香ばしい味わいです。 酒田錦は、創業1865年から蔵に根付いている「蔵付き麹」を使っている瀬戸酒造店の伝統的なお酒。辛口ではないのに、すっきりした味わい。味噌も瀬戸酒造店で作られた米麹を使用していますので、お酒との相性もバツグンです。