みなとみらい最大の公園、臨港パーク【歴旅コラム】
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臨港パーク
臨港パークは、みなとみらい埋め立て事業によって平成元年(1989年)横浜博覧会開催時に開園した、みなとみらい地区で最大の緑地面積を誇る公園である。みなとみらい21地区では、ウォーターフロントに緑地(運河パーク、新港パーク、赤レンガパーク等)が配置されており、それらをプロムナードで結んでいる。
みなとみらい中央地区の東端に位置し、横浜港を一望できるビューポイントである。 潮入りの池は海水が流れ込み干満による水位が楽しめる池で、階段状の護岸が600mほど続いており、観覧席のように海の舞台を見ることができる。そして、横浜港で毎年開かれている花火大会の特等席でもある。広さは78,967㎡で、山下公園と同じ広さがある。
近年周辺の整備が進み、横浜駅から臨港パークまで歩行者専用道路が完成間近で、高島中央公園からキングモール橋を渡ると親水施設がある臨港パークに接続している。環境に配慮した街らしく、前面の海では海藻によって温暖化対策や、水質浄化を図るきれいな海づくりの実験に取り組んでいる。11月末になると、その海に筏が組まれ、⻑さ30㎝くらいのワカメの苗が海に垂直に植えられる。翌年の2月末になると、ダイバー姿のボランティアが海に潜りワカメの収穫が始まる。⻑さ1m以上に成⻑したワカメの収穫作業である。この活動に参加したボランティアには大きなビニール袋一杯のワカメが配られる。きれいな水質の中で成⻑した美味しいワカメがわずか3か月で育つのである。環境に配慮した街づくりはこの街のテーマでもある。住⺠や、本町⼩学校、そして最も近隣にある数か所の保育園の園児たちの校外学習に活用されている。キングモールは横浜駅東口からの回遊性を高めている。周辺にはオフィスビルやアミューズメント施設が建ち並び、海側に近いところには多くの人々が住んでいるタワーマンションがいくつも完成している。
臨港パーク前面には、国際会議場の横浜パシフィコノースが増築されたり、ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜が開業して間もない。波が寄せては返すイメージをデザインされたホテルだ。今後多くの外国人たちがこの公園を散歩する様子がうかがえる。さらに回遊性と利便性を高めるため、そしてこの地区で働く就業者や居住する人々、訪れる観光客や高齢者のために、2020年の夏に、連節バス『ベイサイドブルー』が運行開始した。横浜駅東口ターミナルからわずか10分程度で臨港パークに到着する。臨港パークは24時間、様々な人々で賑わう新しい横浜のウォーターフロントとなる。
記事提供: NPO法人 横浜シティガイド協会
(記事公開日:2020/11/17)