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何度も足を運びたくなる、江の島稚児ヶ淵【歴旅コラム】

何度も足を運びたくなる、江の島稚児ヶ淵【歴旅コラム】

かながわの景勝50選 江の島稚児ヶ淵

1923年の関東地震の影響で1mほど隆起してうまれた波食台の前にある深い淵です。『稚児ヶ淵』の名前の由来…かつて鎌倉の相承院で修行中で勉学に励んでいた稚児の白菊が、高僧の想いに追い詰められ、身を投じたためとされています。

奥津宮・龍宮を過ぎ、奥の階段をどんどん下ります。海が見え始め、さらに下ると…一気に広大な景色が目に飛び込んできます。この瞬間は感動です!
視界が広がった位置には松尾芭蕉の句碑。芭蕉も江の島へ訪れたのでしょうか…実はこの句は芭蕉の出身である三重県二見浦を詠んだ句。江の島の自然、情景と合う句として選ばれ、「潮墳の碑」として親しまれています。
かながわの景勝50選でもある『江の島稚児ヶ淵』です。岩屋へ続く橋の入り口の右の階段を降りると広がる平らな波食台では、砂浜…ビーチとは違う海の表情を味わうことができます。

夕景はもちろん!晴れた日の青空にゆったりと浮かぶ白い雲と、岩にぶつかり激しく砕け散る白い波!は対照的です。この二つの光景を是非体感し、目に焼き付けていただけたら…。その瞬間に同じものはなく一度限りなのも魅力です。

春夏秋冬、1日の時間…潮の満ち引き・太陽の位置によっても稚児ヶ淵で見る光景は違います。何回も足を運びたくなる理由の一つです。
夏は富士山が見えにくいのですが…雲が山々を覆っていても、夕日が落ちる少し前には富士山のシルエットが浮かび出て幻想的な瞬間があります。太陽がはっきり見えなくても雲に反射した夕日の色を稚児ヶ淵では視界を遮ることなく楽しめます。太陽の沈む位置辺りに富士山が堂々としているのも素敵な偶然なのでしょうか?
夏の海で凪の時間は、空も海も静の時間。ゆっくり静かに時が過ぎてゆきます。春の句が多い江の島で、そんな夏の光景を詠んだ高木蒼梧の本人筆跡の句碑が稚児ヶ淵に降り始める階段の直前にあります。「夏富士や 晩籟 神を鎮しめる」心穏やかになれる句です。

秋から春先、特に冬は富士山が綺麗に見える確率が高いです。山々の左の方に小さく出っ張った金時山を見つけたら、その右に大きく見えてきます。島内へ辿り着く道中も、江の島弁天橋を渡る時に探してみてください。ちなみに、車が通る側は江の島大橋です。

江の島は階段や坂も多いので、「エスカー」や江の島弁天橋途中から稚児ヶ淵までは、「べんてん丸」のご利用もお薦めです。疲れが軽減されるだけでなく、海から江の島を見ることができます。往きは「エスカー(上りのみ)」帰りは「べんてん丸」…など。エスカーは1959年7月に開業。60周年記念では「復刻版」と「限定版」のチケットが作成されていました。べんてん丸は運行状況にお気を付けください。また、天候などにより稚児ヶ淵に降りられない時もあります。

記事提供:江の島・藤沢ガイドクラブ

(記事公開日:2020/11/17)

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