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日本遺産認定「大山詣り」を体感!日本三薬師、グルメ、宿坊を満喫しよう

日本遺産認定「大山詣り」を体感!日本三薬師、グルメ、宿坊を満喫しよう

古来より信仰の対象となってきた大山。とくに江戸時代は多くの参拝者で賑わい、年間20万人もの参拝者が「大山詣り」を行ったといわれています。現在、大山詣りは日本遺産に認定。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで2つ星として紹介された「大山阿夫利神社」からの眺望や、「かながわの景勝50選」にも選定されている大山の山頂を訪れてみませんか?
大山周辺には日本遺産構成文化財として認定された日向地区、三之宮地区の寺社仏閣など、魅力的な見どころが盛りだくさん。歴史とおいしい料理を堪能できる大山の魅力を、余すところなくご紹介します。

大山詣りへの道は小田急線 伊勢原駅から!

旅のはじまりは伊勢原駅から!ここから大山観光電鉄 大山ケーブル駅に向かいます。レンタカーなら「市営大山第2駐車場」をゴール地点に設定するのがおすすめです!

眺望を楽しみながら登る、かわいい車両「大山ケーブルカー」

駐車場から大山ケーブル駅までは自分の脚力が頼り!呼吸を整えながら石段を一歩一歩踏みしめると、ちょっとした登山気分を味わえます。道中は至るところに楽しい仕掛けが隠されており、石段には大山に関するクイズも。
タイルに描かれている「大山こま」は、よく回ることから「金運がついて回る」と言われる縁起物で、大山土産の定番だとか。
レトロな雰囲気が漂う「こま参道」も見逃せません。

ブリリアント・グリーンの車体カラーが映える大山ケーブルカーの乗り込むと、上り方面は緑が生い茂り、トンネルが見えてきました。振り返ると相模湾のすがすがしい景色が目に飛び込んできます! 自然も海も一度に楽しめて、なんだか得した気分。窓も大きく、大山の自然を楽しむことができる車両です。

いろんな歴史が混ざっている⁉「大山阿夫利神社」で日本遺産認定の「大山詣り」を体験!

阿夫利神社駅に到着し、階段を一段一段上るとついに標高約696mの「大山阿夫利神社下社」が見えてきます。青空へと続くような石段を一段一段登る度に、次に見えるであろう大山阿夫利神社への期待感が膨らみます!
本社(上社)は、標高約1,252mとさらに上にあるため、下社からさらに約2時間ほど登山するとたどり着くそうです。大山自体が神域になっているため、下社だけでも十分ご利益があるといわれています。

大山阿夫利神社は、「関東総鎮護の神」や「出世山」とも呼ばれ、源頼朝が必勝祈願で刀を納めたという逸話も!源頼朝が必勝祈願で刀を納めたエピソードにちなんで、日本中から多くの参拝者が大山詣りをした証にと、いろいろなものを阿夫利神社に納めたそうです。

拝殿脇から地下入口に入ると、神域である大山の清水を引いた「御神泉」から湧き出る神水が。強力な浄化パワーがあると言われている霊水なので、ペットボトルに入れて持ち帰るのもおすすめです。

江戸時代、庶民にとって信仰と行楽の場だった「大山詣り」が大流行。我先にとこぞって大山を訪れた「大山詣り」は、2016年に日本遺産に認定され、今もなお多くの参詣者が訪れています。色々なエピソード満載の大山阿夫利神社は必ず訪れたいスポットですね!

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カフェ「茶寮 石尊」でゆったりとした時間を
カフェ「茶寮 石尊」でゆったりとした時間を
大山阿夫利神社にあるカフェ「茶寮 石尊」は、絶景が一望できるテラス席でも座敷席でも日本の風情を感じられます。名物の升ティラミスや大山阿夫利神社の御神水で淹れたコーヒーをぜひ味わってみて。

神聖な禊の行場(ぎょうば)とされた歴史ある滝「二重滝」

大山阿夫利神社から約10分ほどハイキングコースを歩くと見えてくるのが二重社。
「二重滝」は“浄めの瀧”ともいわれ、禊の行場だったそうです。江戸時代には鳶(とび)、大工、左官職などの職人が何日も二重滝に打たれ続けて心身を清めたそう。
生命の根源である水をつかさどり、俗に龍神にもたとえられているとのこと。滝の流れを見ていると確かに龍にも見えてくるかも。

信じるか信じないかはあなた次第? 「女坂」(女坂七不思議)

身も心も浄化されたら、帰りは登山初心者向けと言われている「女坂」ルートで麓へ向かいます。
ひたすら続く石の階段を下りていくと、7つの不思議に関する看板が。ここではその中から4つの不思議をご紹介します。残りの不思議は実際に訪れて探してみてください!
  • 眼形石(めがたいし)
    人の目の形をしたこの石に手を触れてお祈りすれば、不思議と目の病が治ると伝えられている。
  • 潮音洞(ちょうおんどう)
    ほこらに近づいて心を鎮め耳を澄ませると、遠い潮騒が聞こえるという。
  • 爪切地蔵(つめきりじぞう)
    弘法大師が道具を使わず、一夜のうちに手の爪で彫刻したと伝えられている。何ごとも一心に集中努力すれば実現できるとの教え。
  • 子育地蔵
    最初は普通のお地蔵さまとして安置されたが、いつのころからか顔が童に変わっていた。この地蔵に祈ると子供がすくすくと丈夫に育つと言われている。

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女坂ルートの中間点「大山寺」
女坂ルートの中間点「大山寺」
紅葉の季節には、あたり一面が燃えるような赤色に染まりインスタ映え必至の「大山寺」。実は、大山寺の3代目別当は弘法大師。数々の霊所や伝説を残しており、女坂の七不思議のうち2つが、この大師にまつわるものなんだとか。

イノシシ鍋に舌鼓! 日本遺産 大山詣りの宿「宿坊かげゆ」

丹沢大山国定公園の看板のすぐ脇にある「宿坊かげゆ」。宿坊とは、参拝者のための宿泊施設のことで、本来は僧侶や参拝者が宿泊する場所でしたが、現在では一般の観光客なども受け入れる施設が多くなっています。

「宿坊かげゆ」は、ゆったりした部屋でオリジナル豆腐の創作料理やイノシシ鍋を楽しめる宿。ここ大山地区では「イノシシ鍋(しし鍋)」と言われていますが、イノシシの肉は鮮やかな紅色で、ぼたんの花のような色味から、関西では「ぼたん鍋」とも呼ばれています。紅葉の季節だったら、大山の麓でししの紅色を楽しむのも風情がありますね。イノシシ鍋を食べながらゆっくりと旅の疲れを癒やしてはいかがでしょうか。

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「大山まん志゙う本舗 良辨(ろうべん)」。
「大山まん志゙う本舗 良辨(ろうべん)」。
大山の麓にある和菓子屋「大山まん志゙う本舗 良辨(ろうべん)」。大山第二駐車場から400mほど手前、坂の途中の右側にあります。
「大山まん志゙う(まんじう)」は、茶色い皮の中になめらかなこしあんが入ったまんじゅう。宿に着いてから、お茶を飲みながらいただくのがおすすめです。大山に来た際には、お土産にするのもよいかもしれないですね。

マイナスイオンで身も心も清々しく「大山六滝の滝巡り」

大山地区には大山六滝という6つの滝があり、上流から「二重滝」「八段の滝」「元滝」「良辯滝」「愛宕滝」「禊の大滝」と並んでいます。今回は、大山六滝のなかから3つの滝をご紹介!
  • 禊の大滝
    江戸時代、大山詣りの前に身を清めた場所。関東大震災が起こった際、土砂崩れで一度は埋没してしまったものの、2013年におよそ90年ぶりに人の手によって復活したんだそう。
  • 愛宕滝
    「水と火伏せの神様」で、この滝も大山詣りの際に、人々が清めを行った「禊滝」だったそう。愛宕滝の前には目印となる「あたごばし」があるのでお見逃しなく。
  • 良辯滝(ろうべんだき)
    755年の大山寺開山の際、良辯僧正(ろうべんそうじょう)が入山し、最初に水行を行った滝。江戸時代には錦絵や版画、浮世絵に描かれ、大正時代には歌舞伎の題材にも使われているなど、多くの作品が存在します。落ち口が龍の口になっているのが特徴です。

大山といえば豆腐料理!歴史のある豆腐会席「青木館」

大山周辺は、「かながわの名産100選」にも選ばれている「大山のとうふ」が有名。霊峰大山に流れる清水で作りあげたおいしい豆腐料理と自家製ゆばが人気の「青木館」は伊勢原市営大山第一駐車場の隣にあるお店です。

全国的にも有名な大山豆腐ですが、実は大山は材料となる大豆の産地ではないのです。江戸時代、大山参りをする人のなかには、宿泊代の代わりに米や大豆を持ってきた農家が多くいたそうで、その大豆と大山のキレイな水で作ったのが「大山豆腐」になり、今に伝わるのだとか。
大山豆腐は、とにかくフワフワで、木綿豆腐と絹ごし豆腐の中間のようなかたさ。口の中でとろけてしまうほど!
大山のおいしい水を使った、青木館自慢のゆばは、その繊細な味わいとツルリとした食感が楽しめる逸品。ゆばは時間が経てば味が落ちてしまうため、毎日その日の分を手作りしているそうです。
大山で新鮮なゆばと豆腐を味わえる青木館。ぜひ訪れてみてくださいね。

日本三薬師の1つであり、国の重要文化財の宝庫「日向薬師」

716年に、行基により開創され、1300年の歴史を伝えている「日向薬師(ひなたやくし)」。国指定重要文化財である日向薬師・宝城坊本堂が目に入ると、まず大きなかやぶき屋根の迫力に圧倒されます。それもそのはず、総面積約1,000平方メートル、重さ約50トンの荘厳なかやぶき屋根で、京都から招いた職人の手によって見事にふき上げられたんだとか。

鐘堂脇には、古い大きな2本の杉の木があります。これは鎌倉公方の足利基氏が、霊山寺に錦幡を奉納し平和と五穀豊穣を祈り、基氏が奉納した幡(はた)を掛けたことから『幡掛けの杉』と呼ばれるようになったそう。
「宝城坊の幡かけのスギ」として「かながわの名木100選」に選定され、「神奈川県の天然記念物」にも指定されており、基氏の奉納した「錦幡」とそれを収納する「唐櫃」は、「神奈川県の重要文化財」に指定されているそうです。
宝城坊本堂隣にある宝物殿には国の重要文化財がずらっと並び、まさに圧巻の一言です。
  • 鉈彫 木造薬師如来両脇侍像〈薬師三尊像〉
    秘仏であり、御本尊である「薬師三尊像」。鉈(なた)彫りを使い、一木造りで製作されており、普段は開扉していません。御本尊の開扉日は年5回と決まっているため、詳しい情報は公式サイトを確認し、白眉といわれる傑作の薬師三尊像を拝んでみて。
  • 丈六 木造薬師如来両脇侍像 〈薬師三尊像〉
    平安時代末期から鎌倉時代初期に造られたと考えられている、「薬師三尊像」。6つの材料を左右でひと組とし前中後三列に並べ合わせた寄木造りの仏像だそうです。御本尊のお前立ちとなります。
  • 丈六 木造阿弥陀如来坐像
    平安時代末期から鎌倉時代初期に造られたと考えられている、「木造阿弥陀如来坐像」。

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