旅のプランニング


お役立ち情報


このサイトについて

長谷寺は水に溶け込む花の寺【花のコラム】

長谷寺は水に溶け込む花の寺【花のコラム】

花を見るなら日本遺産の長谷寺です。
ウメとサンシュユに始まり、サクラやイワタバコ、アジサイと続き、秋のオミナエシ、そして紅葉と魅力満載です。

■紹介するスポット
長谷寺

※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「NPO法人 鎌倉ガイド協会」より寄稿いただきました。

鎌倉石が育むアジサイの町

NPO法人 鎌倉ガイド協会の案内です。
「鎌倉はアジサイが多いですね」
アジサイは水分の多い土地を好みます。鎌倉の地面は常に湿っている所が多く、湿度も高めですからアジサイの町になったのです。

「なぜ水分が多いのでしょう?」
それは、鎌倉石から水が出てくるからです。山に降った雨は鎌倉石に浸み込み、斜面や山のふもとの谷戸に滲み出てきます。

「斜面をアジサイが埋め尽くしているのには理由があったのですね」
鎌倉石は石としてはまだ若く、石になりきっていないので水が浸み込むのです。

鎌倉の大地はすべて鎌倉石でできています。

「イワタバコの花が咲いています」 
イワタバコも鎌倉石が大好きです。5月中下旬、日陰の斜面や鎌倉石の石積みに見られます。
鎌倉に来たら、鎌倉石を見て下さい。苔むした階段などもそうですが、鎌倉の風景を支えています。 

「鎌倉石はたくさんあるのですか?」 
鎌倉の地質はほとんどが凝灰岩でできていて、その中から切り出したものを鎌倉石と呼んでいます。
現在は鎌倉石の切り出しは禁止されていますが、鎌倉の大地を代表する岩石です。

長谷寺で命名されたアジサイ

写真は左から「かまくら」「長谷の潮騒」「長谷の祈り」です。いずれも長谷寺で命名されました。鎌倉生まれのアジサイを是非とも見て下さい。
江戸時代に西洋に渡った日本アジサイは「東洋のバラ」と賞賛され、品種改良された西洋アジサイとして明治に帰って来ました。
さらにさまざまな品種が作られましたが、近年アメリカ原産のアジサイも増えてきて、今後ますます多彩になるでしょう。

秋の七草より

季節ごとに花が絶えない長谷寺ですが、夏の終わりには秋の花が咲き始めます。

現代の夏から初秋に、秋の七草は観賞用として楽しまれてきました。
奈良時代の歌人、山上憶良(やまのうえのおくら)が万葉集の歌に選定したことに始まります。

「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花」、「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花(オミナエシ)また藤袴 朝貌(アサガオ)の花」

鎌倉にお越しの際は、写真の「萩の花」と「女郎花(オミナエシ)」を探してみましょう。

春になれば

「写真の黄色い花はなんですか?」 
春先に咲くサンシュユです。この花を見に来る人は相当な長谷寺通といえますね。
「山茱萸」と書き、18世紀初期に大陸から薬用植物として渡来しました。
早春に咲くこの花は、ハルコガネバナと呼ばれたり、秋の赤い実はアキサンゴと呼ばれるなど、季節を告げる樹です。
ぜひ、探してみてください。

当サイトでは利便性の向上のため、Cookieを使用しています。
サイトの閲覧を続行した場合、Cookieの使用に同意したことになります。
詳細はクッキーポリシーをご確認ください。