藤沢北西部の里山で花を育てる~獺郷(おそごう)・遠藤・打戻(うちもどり)の花卉農園~【花のコラム】
神奈川県は都市近郊型の農業経営が盛んで、パンジーの出荷量では全国2位。藤沢市の北西部では、有力な花卉(かき)農園さんが高品質で美しい花々を育てています。里山の自然と調和した魅力的な農園を訪ねてみましょう。
■紹介するスポット
加藤園芸
ショウナン花園
(株)永田農園
※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「江の島・藤沢ガイドクラブ」より寄稿いただきました。
獺郷(おそごう)の地で多品種の花苗を作る加藤園芸
藤沢北西部御所見地区内にある「獺郷(おそごう)」の地は、緑豊かな里山が広がる都市農業が盛んな地域です。獺郷の名は、この辺りの沼地に獺(かわうそ)が多くいたことに由来しているという説も。
この地で花や野菜苗の栽培を営む「加藤園芸」さん。
経験とノウハウから生まれる害虫や雑菌がない良質な“土”で、元気な苗を育てています。
この地で花や野菜苗の栽培を営む「加藤園芸」さん。
2,000㎡ほどの敷地で、パンジーやビオラなどを中心に、年間35万ポット以上を生産しています。その種類は県内でもトップクラスです。ここで特に大切にしていることは「土づくり」。
小さな花苗の温度管理は必須で、夏の高温対策や光量管理、冬の暖房管理は多くの設備と労力を必要とします。
経験とノウハウから生まれる害虫や雑菌がない良質な“土”で、元気な苗を育てています。
胡蝶蘭に特化したショウナン花園
「遠藤武者盛遠(文覚上人の俗名)の采地」として知られる遠藤地区。
慶応義塾大学の開設により周辺は大きく変貌しましたが、その他の地域ではまだ昔の農村風景が残り、地形的にも台地と谷戸を見ることができます。
「ショウナン花園」さんは、胡蝶蘭に特化して通年で栽培しています。
1つのポットに3本の苗を仕立て、月間約500ポットが生産されており、生産管理はコンピュータによって行われています。
胡蝶蘭の栽培は、温度管理と光量管理が難しく、昨今の夏の猛暑対策や冬の暖房には電気代の高騰で大変苦労しているとのこと。
直射日光も大敵で、ビニールシートや黒い網のシートで調整、さらに「LED植物育成ライト」を導入して光量調節をしています。
丁寧に育てられた胡蝶蘭が、一面に広がる光景は必見です。
慶応義塾大学の開設により周辺は大きく変貌しましたが、その他の地域ではまだ昔の農村風景が残り、地形的にも台地と谷戸を見ることができます。
「ショウナン花園」さんは、胡蝶蘭に特化して通年で栽培しています。
1つのポットに3本の苗を仕立て、月間約500ポットが生産されており、生産管理はコンピュータによって行われています。
胡蝶蘭の栽培は、温度管理と光量管理が難しく、昨今の夏の猛暑対策や冬の暖房には電気代の高騰で大変苦労しているとのこと。
直射日光も大敵で、ビニールシートや黒い網のシートで調整、さらに「LED植物育成ライト」を導入して光量調節をしています。
丁寧に育てられた胡蝶蘭が、一面に広がる光景は必見です。
システム化された育苗を展開する永田農園
「打戻(うちもどり)」は、富士山や大山を望む高台に位置し、御所見地区で一番早く拓けた地域です。平安時代から相模国十三社の宇都母知(うつもち)神社が鎮座、地名はこの「うつもち」がなまったもの、という説があります。
「永田農園」さんは、宇都母知神社南側、46,000㎡ほどの広さの県内最大規模を誇る農園です。花や野菜のポット苗生産を中心に、年間94品目568種類におよぶ商品の企画・生産を行っています。
この農園の特徴は「システム化された育苗」の仕組み。県内でも数台しかない未来型育苗装置の「苗テラス」と、水の蒸発を利用して温室内を冷やす「パットアンドファン」を導入、種の植え付けからハウスでの育苗、出荷前の屋外ならしまで、まるでポット苗工場を見るような仕組みに、新しい農業の在り方を実感できます。
「永田農園」さんは、宇都母知神社南側、46,000㎡ほどの広さの県内最大規模を誇る農園です。花や野菜のポット苗生産を中心に、年間94品目568種類におよぶ商品の企画・生産を行っています。
この農園の特徴は「システム化された育苗」の仕組み。県内でも数台しかない未来型育苗装置の「苗テラス」と、水の蒸発を利用して温室内を冷やす「パットアンドファン」を導入、種の植え付けからハウスでの育苗、出荷前の屋外ならしまで、まるでポット苗工場を見るような仕組みに、新しい農業の在り方を実感できます。
藤沢北西部の里山を歩いてみよう
花卉農園巡りは、美しい花と出会い、農業の奥深さに触れる貴重な体験。小田急線湘南台駅からバスで慶応義塾大学大学まで行き、ショウナン花園→永田農園→加藤園芸と廻ると約2時間です。季節ごとの花の魅力を感じながら、ぜひ里山の散策をお楽しみください。