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自然本来の力で育まれた生命の象徴『自生するコウホネ』【花のコラム】

自然本来の力で育まれた生命の象徴『自生するコウホネ』【花のコラム】

1996年、中新田の小川に現地調査が入ったときに、コウホネの自生は2ヵ所認められ、群落で黄色の花がいくつも流れに身をまかせていました。
やがて株は市内の別の地にも移植され、今も大切に保全されています。

■紹介するスポット
中新田周辺/産川せせらぎ公園

※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「NPO法人 海老名ガイド協会」より寄稿いただきました。

絶滅はさせない、愛でることを続けるために

コウホネは海老名市内の中新田に生息していましたが、川の護岸工事の影響などで、株数が減少し、絶滅の危機に瀕しました。
2002年に自治会の環境部会や地元住民らによって「河骨保護の会」が発足しました。
自生地の環境に近い貫抜川放水路や中新田小学校ビオトープ、今福薬医門公園内の池、産川せせらぎ公園に株の移植をしました。
そして今も、それぞれの地域で住民の手で保全活動が行われています。
直径5cmほど丸いの可憐な花は、6月頃咲き始め、9月頃まで楽しむことができます。

水面に黄色い顔を出す愛らしさ

神奈川県の絶滅危惧種に指定され、海老名市のみで自生が確認されているスイレン科の植物コウホネが、産川せせらぎ公園で花を咲かせます。
移植されて20年、せせらぎに咲くコウホネは、行き交う人々のひと休みスポットとなっています。
せせらぎ公園の小川の水が合っていたようで、元の群落のごとくに生育しています。

コウホネが咲く。悲哀の産川の伝説とともに

産川せせらぎ公園は、相鉄かしわ台駅を下り、目久尻川の近くにある小川です。
歩いていると見落としてしまいそうですが、せせらぎ公園ができて足をとめる人も増えました。
「産川」という名前は、 室町時代に永享の乱で一色伊予守六郎の妻である護王姫が、落ち延びた途中で産気付いて出産したという伝説から名付けられたと言われています。
江戸時代には、姫を供養するために石碑が建てられ、この伝説は海老名の「かるた」にもなっています。
住宅地となった今も昔と変わることのない清らかな川の流れと、わずかな水音を奏でる用水路のせせらぎが、川沿いに咲いた花のように哀れに散った護王姫の悲哀を今に伝えているかのようです。

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