毎週日曜朝5時からの三崎朝市。おいしさと正直価格で続いた35年!
「はい、いらっしゃい。どうぞ~!」「お刺身もってって~」「よし、1,000円でいいよ~!」
毎週日曜早朝5時、活気に満ちた声が響き渡る三崎漁港の朝市。
港から運ばれてきたばかりの新鮮な魚介がずらりと並び、活気あふれる魚屋さんの威勢の良い掛け声が、早朝の静けさを打ち破ります。
農家さんのお店は地元で採れた新鮮な野菜を山積みにして、朝市らしさを盛り上げてくれています。
そして、三崎漁港の名物といえばマグロ。トロや赤身はもちろん、目利きが選んだカマや尾の身など、普段なかなか手に入らない部位も並びます。
わからないことがあれば気軽に食べ方や料理の仕方も教えてくれるので安心、店の人たちと会話を楽しみながら買い物ができる距離感がとてもここちよい朝市がここにはあります。
マグロってこんなにいろいろな食べ方があるんだ!本場で生まれたマグログルメも魅力
マグロといえばお刺身やお寿司が定番だと思いがちなのですが、三崎の朝市ではマグロの本場のみなさんが「おいしい」とすすめる食べ方がいっぱい。
すぐに食べられるグルメでは、行列ができる人気店「漬屋」さんのマグロのから揚げやマグロの角煮、グルメのコーナーではマグロを醤油タレの漬けでいただく名物の「マグロぶっかけ丼」もあれば、マグロのサンガ焼き、マグロフライ、そして熱々のトロチマキも見逃せません。
自宅で食べるなら小山商店のマグロのカルパッチョ、宇田川商店のマグロのぶっかけめかぶもおすすめです。
「なぜここまで続けてこられたのか?」 地域に根ざした朝市が35年も続く理由とは
早朝から活気あふれるこの朝市は、地域の人々の生活に根付いており、安心して買い物ができる場所として親しまれています。
この朝市がすごいのは、地元の皆さんが毎週日曜日の早朝5時からほぼ休みなく、35年も続けてきたこと。
三崎朝市協同組合の立川理事長に伺ったところ、ふたつのポイントがあるということでした。
ひとつめは「正直価格」
漁港や野菜の生産地に近いこの朝市だからこそ、旬のもの、おいしいものを消費者にとって常にありがたい値段で、お得に、リーズナブルに販売しているから。この正直さ、まじめさがお客様に伝わっているからこそ、長年みなさんが安心してきてくれているという理由です。
ふたつめは「とにかくお客様との距離が近いこと」
お店の人との会話はこの市場ならではの楽しみです。今日のお買い得品やおすすめの食べ方、保存方法など、気軽に声をかけてみましょう。
話せば話すほど距離感は縮まり、ついつい買いたくなってしまいます。
何年も何年も毎週のように来てくれるリピーターさんとは、今やご近所づきあいに近い間柄で、お店のみなさんにとっても「なじみのお客様と話をするのを楽しみにしている人も多い」そうです。顔が見える距離のお付き合いっていいですよね。
宿泊して朝早起きして見に来てほしい! 合言葉は「保冷バッグは忘れずに!」
活気あふれる三崎朝市は地元の人だけでなく、観光客にも人気です。
しかし、最近ではコロナ禍の影響で周辺の宿泊施設が減少し、ホテルや旅館で宿泊して早朝の散歩がてら歩いてきてくれる観光客が減っているのが現状です。
立川理事長はこの先もずっとこの朝市を続けていくためにも「ぜひ、泊まって朝早く起きて、見に来てほしい」と声がけをしています。
三崎漁港は横浜からは横浜横須賀道路を使えば車で約一時間ちょっとの距離、横須賀からは40分というアクセスですから、早起きさえできれば楽しくお買い物ができます。
土曜の夜は三浦半島で宿泊しておいしいお魚をいただき、翌朝一番、朝市でお買い物を楽しむ旅、いいですね。その時には、おいしいものをしっかりと持ち帰るためにも「保冷バッグは忘れずに」が合言葉だそうです。
三崎朝市は、新鮮な食材を求める人、地元の人との触れ合いを求める人、活気あふれる市場を楽しみたい人、そんな人々で賑わっています。早起きして訪れる価値のある、活気あふれる市場です。
朝市はお正月以外休みなく毎週日曜日、営業時間 朝5時~8時30分に開催します。1年で一番盛り上がる恒例の年末特別セール(12/29-30)も必見ですよ。
ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。
この記事を書いたライター
旅ナカラボ合同会社
代表 観光新規事業開発支援プロデューサー
野添幸太
「日本の旅をもっと便利に、もっとおもしろく、アップデートする」がミッション。
小田原を拠点に観光新規事業開発プロデューサーとして、観光コンテンツ企画開発支援と観光情報発信支援を行っています。