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銀杏に「ゆずの木」 保土ヶ谷の樹木【歴旅コラム】

銀杏に「ゆずの木」 保土ヶ谷の樹木【歴旅コラム】

かながわの花の名所100選 保土ヶ谷公園

  • 銀杏坂
戦後間もない昭和24年(1949年)、野球場やラグビー場が完成し、県内で初の運動公園となったのが保土ケ谷公園です。かながわの花の名所100選に指定され、四季を通して梅や桜、紅葉がクローズアップされていますが、秋の銀杏並木も素晴らしい黄葉の魅力を発しています。

公園の一郭に、閑静な雰囲気のある「銀杏坂」があります。緩やかな勾配で300メートルほどの道程に、40数本の銀杏の木が整然と立ち並び、温暖化で黄葉が遅れ気味ですが、晩秋には黄金色に色ずんだ落葉が幾重にも重なり、絨毯のような感触を味わってもらえると思います。
  • 歩道の並木(写真提供:保土ヶ谷公園)
また、球場に平行した歩道に650メートルほどの銀杏並木があります。

園内1000メートルにおよぶ銀杏並木は「日本大通リ」や「山下公園」の並木通リに匹敵する程の素晴らしい黄葉を見ることが出来ます。

清水ヶ丘公園のエノキ(榎) 通称「ゆずの木」

  • エノキ 通称「ゆずの木」(写真提供:岩橋靖雄氏)
清水ヶ丘公園は保土ケ谷区と南区の区境にあり、横浜国立大学経営学部が程ヶ谷カントリー倶楽部(常盤台)の跡地に1974年(昭和49年)に移転、その跡地に1983年(昭和58年)に開園しました。

その公園に、一本の「エノキ」がそびえ立っています。「エノキ」は落葉樹ですが、枝分かれが多く、20m以上の喬木に成長するため、ケヤキ・ムクノキなどと共に、夏の木陰を作ることから各地街道の一里塚や神社仏閣に植栽され、また多くの大学のキャンパスにも植えられています。1999年(平成11年)に、デュオ「ゆず」が新曲「からっぽ」をリリースする際に、この「エノキ」をバックにプロモーションビデオを撮った事から、今でもファンや地元の人達から、通称「ゆずの木」と呼ばれています。

近郊には、鎌倉“下の道”のいわな坂(石名坂)沿いに源頼朝の妻・北条政子が鎌倉への途中、この井戸の水を汲んで化粧に用いたと伝えられている「御所台の井戸」や、高さ150cm の道標の上に高さ73cm の坐像が安置された「北向地蔵」に出合います。
  • 東隧道
  • 大原隧道

また、1923年(大正12年)の関東大震災の復興事業の一環として、横浜市が蒔田・磯子方面に給水強化のため、神戸町からJR 保土ケ谷駅北側を渡り、南太田に抜ける水道道に二ヶ所の馬蹄型隧道があります。東隧道は道路用を兼用し、1930年(昭和5年)に完成。大原隧道は全長254.4m の管理用として1928年(昭和3年)に完成。現在は歩行者用として利用されています。

ぜひ、中世・近現代の歴史を想像しながら、楽しんではいかがでしょうか!

記事提供:NPO法人 保土ヶ谷ガイドの会

(記事公開日:2020/12/18)

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