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【かながわDMO編集コラム】文明開化の先がけ!日本最初の国際貿易港・横浜の歴史とは?

【かながわDMO編集コラム】文明開化の先がけ!日本最初の国際貿易港・横浜の歴史とは?

こんにちは。かながわDMOの記事担当・Hです。「かながわDMO編集コラム」の第2回になります。



皆さんは「文明開化」という言葉を教科書などで見たことがあるかと思います。西洋の文化が流入したことで日本が近代化したことを表す言葉ですね。

その「文明開化」の中心地が実は横浜と言われているのはご存知でしょうか。現在、横浜は神奈川県を代表する都市として有名ですが、日本の近代化が始まったのは開港によって諸外国の文化が入ってきた横浜からと言われているのです。

そんな横浜開港に関するストーリー、文化的背景などを情報収集すると、興味深いエピソードが盛り沢山です。今日はそんな横浜における開港の歴史についてご紹介したいと思います。


横浜は辺鄙な漁村だった!横浜が開港されたワケとは

  • 現在の山下公園付近
  • 現在の日本大通り周辺

江戸時代末期の1858年。港もない小さな漁村だった横浜が開港場として定められ、諸外国に向けて開港されたのは歴史の通りですが、なぜ横浜だったのでしょうか。

それは江戸幕府の思惑があったと考えられています。当時は鎖国体制が終わったばかり。そんな時期にいきなり江戸に近い場所に開港してしまうと外国人との交流に慣れていない日本人との間に多くのトラブルが起こりかねないと考えられたのです。

そこで、江戸から距離があり、交通があまり発達していない横浜を開港場として定め、江戸から離れた場所で外国人との接点を作ろうとしたという説が有力と言われています。横浜の開港にそんなウラ話があったとは・・・。

そこから、徐々に諸外国の文化が次々と流れ込み、江戸時代末期から明治時代にかけて「文明開化」が起こり、日本の歴史と文化に大きな影響を与えていったのは皆さんもご存知かと思います。

日本で最初の鉄道が開通したのは新橋~横浜間、ガス灯と呼ばれる街灯が初めて出来たのも横浜でした。また、ビールやアイスクリームが初めて持ち込まれたのも横浜と言われています(諸説あり)。このように紆余曲折あって横浜は文明開化の中心地となっていったと考えられています。

横浜が国際貿易港へと発展した経緯とは?

  • 大さん橋
  • 横浜港からの赤レンガ倉庫
  • 氷川丸を遠景で
その後、横浜は外国人の居留地となり、外国人相手に商売をする日本人の町ができ、商取引のルールを決めるための官庁が出来てきます。これが国際貿易港のきっかけと言われています。

その時代に外国人と日本人を繋ぐ通訳士や仲介役の役割を果たしたのが中国の人々でした。彼らは横浜の一画にあった「横浜新田」に集まって暮らすようになり、その場所が後の「横浜中華街」へと発展していきました。その後、他の地域よりいち早く横浜中華街発展会協同組合が立ち上がり、観光地として整備され、県でも有数の観光スポットになっていきます。

横浜は貿易港としても知られていますが、現在、観光スポットとなっている場所も港の発展に関わっています。まずは「大さん橋」です。大さん橋も横浜が貿易港としての役割が大きくなっていくにつれて、港を拡充するために整備されていった歴史があります。

また、港が拡大し、輸送船の発着が増えたことで扱われる貨物が増大していきました。そこで建造されたのが「赤レンガ倉庫」と呼ばれる建物群です。現在は、「横浜赤レンガ倉庫」として観光スポットになりましたが、かつては貨物を保管する場所として活用されていたんですね。

また、港で重要なのが貨物船などの修繕を行うための船渠(せんきょ)、いわゆるドックです。ドックができたことで、その後の造船技術も発展していき、日本の客船のはしりである「氷川丸」といった客船が建造されました。「氷川丸」は日本のクルーズ客船のはしりとも考えられています。現在、「横浜赤レンガ倉庫」はイベントやショッピングが楽しめるスポットとして、客船としての役目を終えた「氷川丸」は山下公園内の見学スポットとして楽しむことができますが、どちらも横浜開港の歴史に関わる重要な産業遺産と言えるかと思います。

まとめ&DMOからのお知らせ

  • 開港資料館は建物も歴史を感じます
  • 横浜港からみなとみらいを遠景で
その後、関東大震災や第二次世界大戦といった被害がありながらも復興を繰り返し、商業・工業の重要な拠点のみならず、様々な国の文化がミックスされた異国情緒漂う人気の観光地へと発展していったのです。こうしてみると、明治時代以降の日本の歴史に横浜が大きく関わってきたようにと思われます。

横浜開港の歴史をさらに詳しく知りたい方は、日本大通り駅ほど近くの「横浜開港資料館」に資料が多数展示されていますので、見学してみてはいかがでしょうか。通常展示以外にも特別展示があり、横浜の今昔をより深く知ることができると思います。併設のお土産shopもおススメです。




さて、駆け足になりましたが、開港の町「横浜」の歴史を辿ってまいりました。現在の港町・横浜のイメージの裏にはまだまだ知られざる歴史やエピソードが沢山眠っています。

日本初の国際貿易港として、横浜港がどのように出来上がっていったのか、考えながら町を歩くと、より一層楽しめるかと思います。ぜひ一度、歴史を感じながら、横浜の町を歩いてみてはいかがでしょうか?



〇外国人メンバーによるおススメポイント

I had already heard of the red brick warehouse and the area next to it, but I was surprised by the wooden deck outside the Osanbashi Hall.

The hall itself is a nice place to get a break in a cooled area during the summer days, and the massive deck on the outside is great to walk around or sit down when it’s not scorching hot. The design is very modern, with long wooden boards creating interesting shapes that reminded me of tranquil ocean waves. There are many places to sit down and take in the sea, the harbour and the impressive Osanbashi bridge nearby.


〇お知らせ
私たちかながわDMOでは、そんな横浜港の歴史を海からクルーズ船で楽しめるコンテンツをご紹介しています。

横浜港の景観を楽しみながら横浜芸者の体験や和太鼓演奏を楽しめる内容となっています。

気になる方は下記のリンクからお問い合わせくださいませ。
(観光事業者向け情報となります)



神奈川県訪日インセンティブツアー・エクスカーションプログラム実施支援助成金 指定コンテンツ



かながわDMOでは、県内各地を巡り、皆様にお楽しみいただけるコンテンツやスポットの情報収集を進めています。この「かながわDMO編集日記」では、皆様にお楽しみいただけるスポットやそれにまつわるエピソードをご紹介してまいります。

次回もお楽しみに!

【出典・参考】

三井住友トラスト不動産「このまちアーカイブス」HP(https://smtrc.jp/town-archives/city/yokohama/index.html

神奈川県立歴史博物館HP(https://ch.kanagawa-museum.jp/permanent-exhibition/modern

日本郵船歴史博物館HP(https://museum.nyk.com/ship_history.html

公益社団法人横浜歴史資産調査会HP(https://www.yokohama-heritage.or.jp/index.html

  • 横浜港 大さん橋 横浜国際客船ターミナル
    国内外の大型客船が寄港する「横浜港大さん橋横浜国際客船ターミナル」は、日本の玄関口として横浜港の発展に貢献してきた国内最大級の客船ターミナル。船を主役にするため高さを抑えた建物の屋上「くじらのせなか」には緑の天然芝が敷かれ、船の甲板をイメージしたウッドデッキが人々の憩いの場になっています。ターミナルの2階は柱が一切無く開放的な大空間。地元食材を中心に使ったカフェ&ダイニング「blue terminal(ブルーターミナル)」やロマンチックな夜景が人気のレストラン「subzero(サブゼロ)」は、誰でも利用可能です。運が良ければ「飛鳥Ⅱ」「日本丸」など大型クルーズ船に巡り合えるかも?巨大な客船を間近で見られる貴重なスポットです。ぐるりと横浜港を見渡す気持ちの良い空間で、横浜有数の絶景を堪能してはいかがでしょうか。おすすめ撮影ポイントは地面にカメラマークがついているので、参考にしてみてくださいね。
  • 象の鼻パーク
    象の鼻パークは横浜港発祥の地である中区海岸通1丁目にある公園で、横浜港開港150周年となる平成21年6月2日に、象の鼻防波堤を明治中期の形状に復元して開園しました。パーク内に設置された施設の1つである「象の鼻テラス」は、アートスペースを兼ね備えた休憩所であり、さまざまな人や文化が出会い、つながり、新たな文化を生む場所を目指して、アート、パフォーミングアーツ、音楽など多彩なジャンルの文化プログラムを開催しています。また、そのコンセプトにそった「象の鼻カフェ」は、アーティストやクリエーターが発案した見た目も楽しめるクリエイティブなメニューと、定期的に開催されるイベントを通じて、アートの広がりを提供しています。店内からの横浜港大さん橋国際客船ターミナルなどの港の風景を眺めながらの食事も、他では味わえない楽しみの1つです。
  • 日本大通り
    R.H.ブラントンの設計により明治3年頃に完成した日本で初めての西洋式街路。神奈川県庁や横浜開港資料館、横浜地方裁判所、三井物産横浜ビル、旧関東財務局など、 重厚な歴史的建造物が立ち並びます。紅葉の季節には、道路沿いのオープンカフェは美しく色づいたイチョウが眺められる人気の休憩スポットとなります。
  • 山下公園
    横浜の代表ともいえる臨海公園。ベイブリッジや港を行き交う船を眺めながら、のんびりとした時間を過ごせます。近隣のお店でテイクアウトしたランチを持ち込み、海沿いに長く広がる芝生スペースでピクニックをする人も少なくありません。港町横浜に相応しく「北太平洋の女王」と呼ばれた豪華客船「氷川丸」が園内に係留。日中は船内を見学可能です。バラの名所としても有名で、バラと氷川丸のコントラストもフォトジェニック。関東大震災のがれきを埋め立てて作られた歴史ある公園だけに、野口雨情の童謡「赤い靴」の「赤い靴はいてた女の子像」や、姉妹都市であるアメリカ・サンディエゴから寄贈された「水の守護神の像」や、「カモメの水兵さんの歌碑」、「インド水塔」など多くのモニュメントがあり、記念碑巡りも楽しめます。周辺には赤レンガ倉庫や大さん橋、中華街、港内観光船ターミナル等多くの観光スポットが点在。横浜観光の合間にぜひ立ち寄ってみてください。
  • 横浜赤レンガ倉庫
    明治末期から大正初期に建てられた赤レンガ倉庫。当時の面影を残したレトロな館内には、バラエティ豊かなカフェ・レストラン・フードコード・ショップなどが軒を連ね、多くの人で賑わいます。海に面したロケーションも魅力のひとつ。港を行き交う船やみなとみらいの景色を眺めたり、芝生に座ってくつろいだり、思い思いの時間を過ごせます。屋外のイベント広場では、「横浜オクトーバーフェスト」や「Christmas Market in 横浜赤レンガ倉庫」など四季折々の多様なイベントが開催。コンサート・ダンス・演劇などの公演が行われるホールもあります。夜になると赤レンガがオレンジ色にライトアップされ、昼間とは違った幻想的な雰囲気に。デートスポットとしても人気です。
  • 横浜開港資料館
    横浜開港資料館は、江戸時代~大正・昭和初期の横浜に関する資料を約27万点所蔵し展示等で公開しています。この地は約160年前に日米和親条約が結ばれた由緒ある地で、中庭には「ペリー提督横浜上陸図」に描かれている木が先祖であるといわれる「たまくすの木」があります。旧館は1931年建築の旧英国総領事館を活用しています。
  • 横浜マリンタワー
    2022年9月1日リニューアルオープン! 開港100周年事業の一環で建てられた横浜のシンボル。 夜は「光と映像x横浜の夜景」メディアアートギャラリー展開中! 写真はinstagramで#横浜マリンタワーを付けて投稿! あなたの素敵な写真が公式アカウント https://www.instagram.com/yokohamamarinetower/ で紹介されるかも。 公式WEBページ:www.marinetower.yokohama/

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